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吟行写生の仕方
吟行句会の易しいところは目の前に題材があることです。
ちょっと詩的な感覚を覚えるものが見つかったらそれを句にすればいいのです。
一方兼題で俳句を作るとなると大変です。
目の前にその季題がないのですから、昔見た景をお思い出しながら作らないといけません。
当然ながら記憶にないものは思い出しようがありません。
その点、吟行であれば目の前にいくらでも景があります。
おやっと気づくこともたくさんあります。
とりあえず、その時に感じたことを五七五にしましょう。
五七五の形にならなければメモをしておくだけでも結構です。
あとで推敲して俳句にしましょう。
ただしどういうことでその景に詩情を感じたのかは大切にしておかなければいけません。
さて、吟行で俳句の題材が一定数以上集まったら、推敲に移ります。
自分の見た景をどういう言葉を使えば適切に表現できるのか。
特に俳句は五七五の17音で表現する文学だけにできるだけ一つの言葉でいろんなことを表現し、かつ無駄な言葉は省かなければなりません。
たとえば「浮く雲に」という言葉が浮かんだとします。
この場合「浮く」が無駄です。
通常、雲は浮いているのですから。
この2音を省いて別の言葉を使います。
もし「黒雲に」とすれば、今度は「黒」という文字が入ったことにより「黒雲だからもうすぐ雨が降ってくるんだな」ということが読者にわかります。
これだけで間もなく雨が降ってくるという情景を現すことができました。
これが俳句の省略であり写生なのです。
吟行句会はどのように行われるか
吟行とはどういうことか

